7年前に出版された本が、海外で話題になっているそうです。
NHKで放送されたものを先日あるところで観させていただき、購入しました。
番組で衝撃を受けたのは、この作家が率直にわかりやすく自分の障がいを語り、ひとつひとつの会話を自分のものとして見詰めている姿勢でした。
そしてもっと知りたくなりました。
「話せるということは、声が出せるということではありません。みんなは、そのことをちゃんと分かっていないように思います。
言葉を話せるようになりさえすれば、自分の気持ちを相手に伝えられると思い込んでいませんか? その思い込みのために、僕らはますます自分を閉じ込めてしまっているのです。 【東田直樹 自閉症の僕が跳びはねる理由 エスコアールから抜粋】
この一節は、話す基本について、私に大切なことを教えてくれています。
言葉をいくら知っていても、相手にきちんと物事を伝えるのはとても難しく、毎日の苦労が必要です。
障がいの有無に関わらず、ものごとは簡単なことではないんだよ、とさとされたような気持ちがしました。
私は、自分の中に、偏見がまだ大きくあったことに気がつきました。
私自身が障がい者で、しかも本を出版している身でありながら、本にレッテルを貼り、遠ざけようとしていたことです。
いい本はいい。変な本は変。
一冊一冊きちんと読み、自分の感性をみがこうと思いました。
そして、無限の可能性を示して下さったこの本を、大切にしたいと思います。